ネッシー
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ネッシー(Nessie)は、イギリス、スコットランドのネス湖で目撃されたとされる、未確認生物の一種。
目次 [非表示]
1 概要
2 目撃談
3 『外科医の写真』とその真相
4 捏造・諸説
5 参考文献
6 関連項目
7 外部リンク
[編集] 概要
ネス湖で目撃例があることから「ネス湖の怪獣 (Loch Ness Monster、ロック・ネス・モンスター) 」と呼ばれる、世界的に知られる未確認生物(いわゆるUMA)の愛称。
ネス湖に住むとされ、恐竜に似た巨大生物ではないか、とする説などが有名だが、存在は実証されていない。昭和時代においては、日本で最も知られた未確認動物であり、国内に存在するとされた類似の未確認動物に「~シー」という名前が盛んに命名されたほか(イッシー、クッシーなど、ハイスクール!奇面組においては平沢湖でヘイタクシーなどという冗談も飛び出した)、しばしば特撮ドラマや漫画のストーリー、登場メカの題材にもなった。
[編集] 目撃談
史上最古の記録は、690年頃にアダムナンが書いた「聖コロンバ伝」(Vita Columbae)とされる。文中でアダムナンは、565年に目撃されたネス川の怪物のことについて記述している。
目撃例や写真は、水面に頭部や背中のように見える突起物が移動するところや、湖畔を巨大な姿で移動するもの、まれには陸上に上がったなど、さまざまである。このため、普段は水中に住むが、時々水面に頭などを出すのではないか、恐竜の生き残りではと一時期かなり話題になった。
2005年3月頃、ネス湖の湖畔で、シカの死体とともに長さ10センチメートルほどの牙状のものが見つかっており、一部ではこれをネッシーの牙として、なおも存在を信じる人々がいる。
[編集] 『外科医の写真』とその真相
1934年4月。ロンドンの外科医(実際は産婦人科医)、ロバート・ケネス・ウィルソンは友人と共に鳥の写真を撮りにネス湖へ来たが、早朝にいきなりネッシーが姿を現し、持っていたカメラでネッシーを撮影したと発表した。この写真は『外科医の写真』と称されて話題を呼び、長らくネッシーの代表的写真として親しまれてきた。
しかし1993年11月にウィルソンの関係者、クリスチャン・スパーリングは死の間際になって『外科医の写真』はトリックであると述べた。スパーリングによれば、この写真はおもちゃの潜水艦にヘビの模型を付けた物を撮影したものであった。4月1日(エイプリルフール)ということで、ジョークで収めておきたかったらしいが、世界的な話題になったことで引くに引けなかったらしい。
この告白は世界的なニュースとなった。とは言っても、『外科医の写真』が物証たり得ないことを指摘し続けていた懐疑的立場の人々にとっては、既にそれほど驚くような話題ではなかったのである。
[編集] 捏造・諸説
20世紀後半には、それまで水中に生息していたとされていた竜脚類の大型恐竜は実際には陸生であったらしいことが明らかにされ、ネッシーがアパトサウルスやディプロドクスなどの生き残りである可能性は薄らいだ。しかも、有力な証拠とされてきた写真が捏造であることが当の報告者から告白されたり(前述の『外科医の写真』など)、大規模な確認調査が失敗に終わるなど、実際に巨大生物が生息する可能性は極めて低いものとみなされている。ネス湖を含むスコットランドが、約1万年前まで厚い大陸氷床に覆われていたことからも、ネス湖に大動物が住んでいるとは考えられない。
2006年になり、当時サーカス団のゾウが、ネス湖の水辺に立ち寄っていた記録があることがわかり、ネス湖周辺の人々が「そのゾウを謎の巨大生物と見間違えたのではないか」という説が、イギリスの古生物学者クラークによって唱えられた[Clark(2006)]。同時に、特徴に相違点がありゾウではないとする説もある。
[編集] 参考文献
Neil Clark, an article in Open University Geological Society Journal, March (2006).
[編集] 関連項目
ニューネッシー
イッシー
クッシー
モケーレ・ムベンベ
[編集] 外部リンク
ネス湖の怪獣研究所
Cryptozoology.com
Nessie & Loch Ness links
"
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC" より作成