未来へ!
さて、前回のブログでお伝えした通り、LIVEについて書かせていただこうかと思います。
今も日本中に深い傷跡を残している震災。
もう震災の話を聞きたくない方もいるかもしれません。
しかし、今回のLIVEは震災のことを避けては話せません。
どうかご了承いただければと思います。
電力の供給や交通機関が不安定。
論じることもできないほどの自粛ムード。
LIVEを開催すると決めたあの日は、まだそんな状態でした。
そんな中開催するために考えたこと。
電力を抑えたアコースティックライブにする
電車等の移動手段が安定していないことを考慮しての演目の短縮
いかなる理由も了承する払い戻し
縮小における余剰金の義援
この提案をスタッフは全て受け止めてくれました。
そして、僕の想像したことを実行するためにたくさんの力をくれました。
払い戻し一つとっても複雑に絡み合ったシステムの再構築からやらなければなりません。
はじめてのケースに制作スタッフの皆さんは迅速に対応してくれました。ご苦労をおかけしました。ありがとうございます。
シンプルな光の照明という僕の漠然としたイメージを大きく膨らませて暖かくて優しいステージを作り上げてくれた舞台演出スタッフの皆さん。シンプルにするだけじゃない。今できる範囲でお客さんを感動を味わってもらうために最大限の努力をしてくれました。最高の演出をありがとうございました。
アコースティックにしたことで前回のLIVEで一緒に盛り上げてくれたヒロポンさん、ケンジくんが参加できなくなってしまいました。なのにLIVEを観にきてくれて優しく暖かい言葉をくれました。心から嬉しかったです。
急なアレンジ変更でまったくの白紙から楽曲を作り直してくれたバンマスのマサキさんをはじめ、どんな時も笑って盛り上げてくれた宇田さん、力強いドラムで安心させてくれた板さん。信じてついてきてくださって、本当に感謝しています。
ここに書ききれない方達も見えないところでたくさん考え、想いを抱き、行動してくれました。
すべては
「僕たちにできること」をやるという目標のため。
その気持ちはみんなで共有していました。
あらゆるエンターテインメントに関わる人間の命題は、取り巻く環境の中で表現を続け、お客さんに喜んでもらう。それが人々の日常に彩りを添える手助けになると信じて。
これが僕にとっての「僕たちにできること」。
その精神は、たとえ世界がどんな状態でも決して変わらないんです。
この仕事に関わっている以上、それを忘れてはいけない。
何かを作る時には必ず条件というものがあります。
予算なのか? 時間なのか?
どんな時だって、その決められた制限の中で、もっとも素晴らしいものを作ろうと努力するんです。
今回のLIVEに携わったメンバー、スタッフはたった一つ「お客さんが喜んでくれるLIVEを作る」という目標を原動力に頑張りました。
日本の復興には何年もの時が必要かもしれません。
一人一人の人間が今よりもっと大きな自分になる必要がある気がします。
今はまだ幼い人達
今はまだ立ち上がれない人達
今すでに余裕をもって暮らすことの出来る人達
人にはそれぞれ取り巻く環境があります。
「僕たちにできること」は人の数だけ違うんです。
余裕がある人は、今すぐ義援活動をできるかもしれません。
幼い人達やまだ立ち上がれない人達はもしかしたら劣等感を感じるかもしれません。
でも
余裕がある人は、それを守り続け、より発展させるために努力すればいい。
幼い人達やまだ立ち上がれない人達はいつか大きくなって誰かを助けられる人間になればいい。
どんな人だって、誰かになにかを分けてあげられる可能性を秘めています。
そんな自分に出会うために、今日より明日、明日より明後日、ほんの少しでも大きくなるために努力する。
今すぐ形にならないかもしれない。でも必ず5年後、10年後の日本の復興に繋がるはず。
そうやって努力を続ける人達の隣にほんの少しの糧としてエンターテインメントが存在しているのならばこんなに嬉しいことはありません。
僕がおこす小さな行動が誰かの未来に影響を与えている。
きっと何かの力に変えてくれている。
それを祈って僕はこれからもこの仕事を続けていきます。
今回のLIVEに繋がる総ての人達に感謝します。