─明日の光が差し込む頃、僕は─
思い返す
消えそうな記憶
薄れてゆく視界と影
まばゆい光と共に
確かに僕の人生は止まった
いつも高く見上げていた雲の上
鳥のように飛ぶのも悪くないね
ここから見る景色を見せようとも
身体の無い僕の声は姿を隠してる
明日の光が差し込む頃、僕は
手の届かない「空」のむこう
窶れきった身体に、
「その涙」を流して
もう一度、夢を見る
夏の色が殻を破って
次のドアをノックする
恥ずかしがり屋の雪は
きっと今年「此処」には積もらない
当たり前に歩いてた並木道
誰の目にも映らず通りすぎる
色褪せて踏まれてる
落ち葉のように
身体の無い僕の声は姿を隠してる
明日の光が差し込む頃、僕は
手の届かない「空」のむこう
窶れきった身体に、
「その涙」を流して
もう一度、夢を見る
途方に暮れた夜、
気付かないふりして笑ってたね
「弱さ」も、どんな「嘘」も強がって
包み隠す「意味」なんて無かった
── そっと目を閉じる ──
二人で歩いた長い道のりは
振り返れば短く見える
果たせなかった事と
言えなかった言葉を
とめどなく、この空に描いた
さよなら『地上に続く足跡』は、
『その涙』は両手に抱え
──枯れ葉舞い散る午後の風に乗って最後の鐘の音が響き渡った──
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