第二次世界大戦中、アメリカの軍部がA-L教授法を取り入れて行って集中外国語教授法で、20数か国語を取り扱ったこの教授法は非常な成功を収めた。日本語教育の分野では、戦後世代の日本学者とその次の世代を教育する人材を送り出した。
目標は、外国語の口語をnative speakerに近い発音で正確に且つ流暢に話せるようにすることにおかれ、具体的には次の方法がとられた。
(1)比較的短期間に多く授業時間を設ける。
(2)―学級10人前後の小クラスとする。
(3)言語構造の学習と会話練習を行う。
(4)反復口頭練習を重視し、言語習慣の形成を目指す。
(5)音素分析と音素表記を用いる。
(6)習うべき言語を母語とする者(informant)を活用する。
更新1:
授業は大学の語学教授による文法解説とnative speakerによるドリルとに分かられた。1日1時間、週5回、1クラス80人に対して、英語で文法解説を行い、それに引き続いて1日2時間、週6回、1クラス8-10人分けてドリルを行った。文法は実用の面から機能に重点をおいて説明された。ドリルのクラスでは、文法説明や母語の使用は禁止され、日常生活でも学んでいる外国語が使われた。